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アリビアーモ バーが平川ワイナリーから紡ぐ “ここにしかない”ワインカクテルストーリー

同ワイナリーのワインを使用したカクテルが、「スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京」(以下ロースタリー)の3階にある「ARRIVIAMO™ BAR(以下アリビアーモ バー)」で提供されています。

平川ワイナリーのワインがどのようなカクテルとして表現されているのか。

今回、カクテル開発を担当したスターバックス コーヒー ジャパン 株式会社 新業態推進本部 ロースタリー営業部 滝川芽衣(たきかわ めい)さんにインタビュー。

カクテル開発の背景やこだわりをはじめ、自宅でワインカクテルを楽しむためのポイントなどをお聞きしました。

平川氏のワインづくりへの情熱をカクテルに

2025年10月、滝川さんを含めたバーテンダーたちで北海道余市町の平川ワイナリーを訪問したとのこと。

平川ワイナリーでのブドウ収穫体験や平川氏のブドウ栽培、ワイン醸造への想いに触れたことがカクテル開発の原点になっていると言います。

滝川「余市の平川ワイナリーを訪れた日、1日の中で気候が目まぐるしく変化するという体験をしたんです。

なぜ、この場所でブドウを栽培しているのだろう…。平川氏の回答は、“人間にとって過酷な場所だが、ブドウにとって最高の環境だから”でした。

ブドウにとって、最良の場所を選ぶ。平川氏のブドウファーストの姿勢に、本当に感動しました。」

平川氏のブドウに対する信念とワインづくりへの強い情熱に、滝川さんは心打たれたと言います。

滝川「平川ワイナリーでは、<キュベ ガストロノミック>シリーズのワインをいただきました。ワイン単体でもフレッシュさを感じさせる素晴らしい味わいなのですが、食事と合わせたときの相乗効果が魅力です。

“どんなお料理を合わせようか”と想像が広がる、ぜひおすすめしたいワインでした。その中で考えるべきことが、このワインの味わいをカクテルにどう落とし込むべきかというところ。

少しだけプレッシャーも感じましたが、平川氏のワインへの情熱をそのままに、スターバックスらしさを表現したうえで、平川氏にもご納得いただけるカクテルを作るため試行錯誤しました。」

バーテンダーはワインを伝えるための橋渡し役

“日本ワインをベースにしたカクテル”は、開発した経験がなかったという滝川さん。

カクテル開発前は、不安もあったと言います。

滝川「ホテルでバーテンダーをしていた頃にワイン自体をカクテルに使うことはありましたが、日本ワインを使用したカクテルを作るのは初めてでした。

ワインは、それ自体で完成されているお酒なので、あれこれ加えるのはためらわれます。正直なところ平川ワイナリーのワインでカクテルを作ろうとなったとき、“平川氏は、どう思われるのだろう…”と不安でしたし、とても緊張しましたね。」

平川ワイナリーのワインをカクテルのベースとして使うことに不安もあったという滝川さんですが、カクテル開発の中でバーテンダーとしての、“気づき”があったそうです。

滝川「今回のワインカクテルの開発で、バーテンダーはワインを飲まれたことのない、これからワインをいろいろと知りたいというお客さまに向けた商品を作ることができる橋渡し役のような役割を担っていると感じました。

ワインの味わいを生かしながらその魅力を広げること、お食事との組み合わせ提案ができること。

また、カクテルにすることでワインのアルコール度数を抑えられるなど、普段お酒を飲み慣れていないお客さまに対しても、ワインへの入口を広げることができます。平川ワイナリーのワインでのカクテル開発体験が、私にその気づきを与えてくれました。」

平川ワイナリーのワインをベースにしたカクテル

「アリビアーモ バー」で提供されている平川ワイナリーのワインをベースにしたカクテルは、2種類。

  • 白ワイン「ブラン ド ヨイチ キュベ ガストロノミック シンフォニー ジャスミン」
  • ロゼワイン 「ロゼ ド ヨイチ キュベ ガストロノミック シンフォニー ライムエード」

2種類のカクテルについて、開発秘話をお聞きしました。

「ブラン ド ヨイチ キュベ ガストロノミック シンフォニー ジャスミン」

滝川「白ワイン<ブラン・ド・ヨイチ キュベ・ガストロノミック>をベースに、りんごジュースとロースタリーのTEAVANAで販売しているティー<ティバーナ™ ジャスミン ドラゴン パール>、サトウキビシロップとレモンジュースで仕上げたカクテルです。

基本は、デキャンタでの“スワリング”。加水はしたくなかったので氷は入れず、デキャンタの中で素材を一体化させていきます。使用するグラスは赤ワイングラスで、小さな丸い氷を入れて注ぎます。飲んだ瞬間は爽やか、アクセントでリンゴジュースとジャスミンの余韻が残るようなカクテルです。」

テイスティング

  • ライム系の柑橘、甘酸っぱいリンゴ、ジャスミンの香りが感じられるアロマティックな香り。ハーブのグリーンノート、リンゴの甘さで香水を思わせる華やかさも感じます。シトラスの風味と優しく上品な酸味、白ワインの風味や余韻はそのままにアフターが一緒に伸びていきます。甘さと酸味の絶妙なバランス、日本らしいうまみも感じさせるカクテルです。

開発秘話とおすすめ組み合わせ

滝川「開発するのがとてもむずかしいカクテルでしたね。ワインの味が立つ副原料を探すのが大前提で、このワインのポテンシャルが上がるものは何だろうと試行錯誤しました。

カクテルが完成したあと、平川氏にも実際に召しあがっていただいたのですが、そのときに現在のブドウ畑の前はリンゴ畑だったとお話しされたんです。

今回、カクテルにりんごジュースを使用しましたが、そのシンクロに鳥肌が立ってしまいました。平川氏から、“今までは点だったことが、線になったね”と言われたことが本当にうれしかったです。」

滝川さんがおすすめする組み合わせは、ロースタリー内にあるミラノ発のイタリアンベーカリー「Princi®(以下プリンチ)」の「スフィラティーニ オリーブ」。

生地にオリーブがたっぷりと練り込まれており、さわやかな味わいを楽しめます。

また、バジルペーストに魚介が入った「カルツォーネ シーフード ジェノベーゼ」との組み合わせもおすすめとのことです。

「ロゼ ド ヨイチ キュベ ガストロノミック シンフォニー ライムエード」

滝川「ロゼワイン<ロゼ・ド・ヨイチ キュベ・ガストロノミック>をベースに、<ティバーナ™ ラズベリー ライムエード>を使用しています。

果実をアクセントにバルサミコ酢を加えたティーで、梅のシロップを加えてこちらも加水せずにスワリング。デキャンタからグラスに注いだ後、コールド ブリューコーヒーをフロートした2層のカクテルとして仕上げました。」

テイスティング

  • トップにコーヒーのほろ苦さを感じさせる香り。バルサミコ酢とコーヒー、ワインの赤系ベリーの酸味、梅シロップの酸味がやわらかく酸味の層を構築する上品な構成。フルーティーさと蜂蜜のやわらかな甘み、ロゼワイン由来のミネラルがもたらす硬質感も感じつつ、あくまでしなやかな丸みを感じさせます。飲み進めることで、風味の層が重なり合う複雑性が楽しめるカクテルです。

開発秘話とおすすめの組み合わせ

滝川「カクテルを作るうえで、“アリビアーモ バーで生まれたカクテル”として完成させたいと考えました。“アリビアーモ バーのコンセプトは、コーヒーとティーの融合。

そこで今回は、<ティバーナ™ ラズベリー ライムエード>とコールドブリューコーヒーも副原料として使用しています。

コールドブリュー コーヒーは、クラシカルなカクテルであるアメリカンレモネードを想起させる2層仕上げというところもポイントです。」

滝川さんは、「ロゼ ド ヨイチ キュベ ガストロノミック シンフォニー ライムエード」をディナー後のデザート感覚で楽しんでいただきたいと提案。

「プリンチ」のティラミス、コルネッティの中にヘーゼルナッツとチョコレートのクリームが入った「コルネッティ ノッチョーラ」との組み合わせがおすすめです。

自宅で楽しめるお手軽ワインカクテル

平川ワイナリーのワインを新たな境地へと昇華させた、滝川さん。

ぜひ、自宅でもワインカクテルを楽しんでほしいということで、余った白ワインと赤ワインを使ったお手軽ワインカクテルを教えていただきました。

白ワイン

滝川「白ワインなら、スプリッツァーがお手軽だと思います。スプリッツァーはワインを炭酸で割るカクテルですが、そこにアールグレイを入れると爽やかにお飲みいただけるのではないでしょうか。また、炭酸水もエルダーフラワーの風味を合わせたトニックウォーターなど、ハーバルな炭酸をプラスしてみてもおもしろいですね。」

赤ワイン

滝川「個人的には、赤ワインとスパイスの組み合わせが好きですね。例えば、シナモンとカルダモンをお鍋でぐつぐつ煮て、砂糖を入れる。それを冷やして飲んでもおいしいと思います。また、少し炭酸を入れたパンチスタイルに冷凍ベリーを加えてもおもしろいのではないでしょうか。」

橋渡し役としてワイン、カクテルの魅力を届け続けたい

平川ワイナリーと出会い、今までにないワインベースのカクテルを開発した滝川さん。最後に、これからアリビアーモ バーでワインやカクテルをどのように伝えていきたいのかお聞きしました。

滝川「今回、平川氏のワインを通じて、あらためて日本ワインの素晴らしさを体験しました。正直、私自身それまでは日本ワインと真剣に向き合えていたとは言えず、より深く理解する機会になったと思っています。

私が日本ワインに向き合い感じた感動をお客さまにもっとお伝えしていきたいと考えています。」

滝川さんはアリビアーモ バーを橋渡し役と表現します。

滝川「アリビアーモ バーは、皆さまがイメージするバーとは雰囲気が違うと考えています。自然光がたっぷりと入る広々とした店内など、バーが初めてという方でもロースタリーに来たついでなどに気軽に訪れやすい雰囲気です。

初めて出会ったカクテルの印象は、記憶に残るもの。そのきっかけを、私たちが提供していきたいと考えています。「アリビアーモ」という名前は、もともと到着を意味するアライヴ(arrive)から着想を得てつけられた名前です。旅人がバーに立ち寄り、休み、次の目的地へと旅立っていく。

お客さまの「次」をつなげるための橋渡し役として、これからもお客さまにワインやカクテルの素晴らしさをお伝えし続けていきたいと思っています。」

参考

お話をお聞きした方

スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社 新業態推進本部 ロースタリー営業部 滝川芽衣(たきかわ めい)

ホテルバーテンダー経験16年 ホテルバーマネージャー6年 スターバックス入社2018年10月

STARBUCKS RESERVE® ROASTERY TOKYO

アリビアーモ バー (ARRIVIAMO™ BAR)

北海道余市 平川ワイナリー

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