
農場は山梨県北杜市明野町の標高700mに位置し、西に南アルプス、東に茅ヶ岳、北に八ヶ岳、南に富士山を望みます。
この山々に雨雲が遮られ、日本一の日照時間を誇ります。
高地の冷涼な気候と豊富な日照時間がブドウの熟度を育むことで、骨格をなす酸と凝縮された果実との類まれなバランスを生み出します。
三澤農場では除草剤や化成肥料を使用せず、日本人ならではのクラフトマンシップを大切にしながらブドウ栽培を行っています。
グレイスワインの名に恥じぬよう、ピュアでエレガントなワインを目指し、心を尽くしてワインを造っております。
農場の甲州は、従来の棚式栽培法と比較したところ、小粒、高糖度(約20%)であり、また有機酸の組成も異なることが分かってきました*。
そこで、三澤農場産の甲州の有機酸の組成を、数年に亘り調べたところ、通常の甲州よりもはるかに多くのリンゴ酸が含まれることが確認されました。
マロラクティック発酵とは、乳酸菌がリンゴ酸を乳酸に分解する反応です。
赤ワインやシャルドネとは相性の良い発酵ですが、長らく、リンゴ酸の含有率が低い甲州には起こりにくいと考えられていました。
しかし、2017年、試験醸造として仕込んだ一樽が、自然とマロラクティック発酵を起こしたのです。リンゴ酸が多く含まれる三澤農場の甲州だからこそ起きた、微生物の神秘に触れた瞬間でもありました。
また、糖度が高く、小房で小粒の実をならせる樹を、醸造家の目線で選抜をしていく「マサルセレクション」も進めています。
醸造の技巧に頼るのではなく、ブドウ畑で、三澤農場の特徴的な味わいを表現していきたいと私たちは考えています。
2014年に、世界最大のワインコンクールで日本ワイン初の金賞を受賞した「キュヴェ三澤明野甲州」ですが、甲州ののびしろを証明するかのように、進化を続けています。

