春に飲みたくなるワインと言えば、ロゼワイン。

フランスをはじめ世界的に、“ロゼワイン=夏の定番”とされていますが、日本は、“春=桜の季節・ピンク色”といったイメージから、“春のワイン”として親しまれています。

春本番を思わせる陽気が増え、春(おいしいロゼワイン)への期待が高まる今日このごろ。

本記事では、ロゼワインにも強いこだわりを持つ、「SUNTORY FROM FARM」のおすすめロゼワインを紹介。

また、「UNITED ARROWS LTD. WINE CLUB」の部長 蟹澤徹さんと一緒に、「SUNTORY FROM FARM」のこだわり、2025年3月20日(木)からサントリー登美の丘ワイナリーではじまる「春色ロゼワインフェア」の情報も紹介していきます。

「SUNTORY FROM FARM」 ロゼワインへのこだわり

今回、「SUNTORY FROM FARM」おすすめのロゼワインを紹介してくれるのは、サントリー株式会社 ワイン本部 日本ワイン部 蟹谷理佳さん。

「SUNTORY FROM FARM」といえば、デキャンター・ワールド・ワイン・アワード2024で「SUNTORY FROM FARM 登美 甲州 2022」がBest in Showを受賞するなど、日本が世界に誇る日本ワインブランドです。

そんな同ブランドですが、赤・白だけでなくロゼワインにも力を入れています。

蟹谷「『SUNTORY FROM FARM』にとって、ロゼワインは赤ワインや白ワインと同じように、大切なワインカテゴリーのひとつです。ロゼワインと一口に言ってもそれぞれに違いがあり、私たちはその多様性を大切にしています。赤・白と同じようにロゼワインに選択肢があることで文化が広がるはず。ロゼにも産地や品種による違いがあることを、お客さまに伝えたいと考えています。」

「SUNTORY FROM FARM」では栽培家と醸造家がタッグを組み、ぶどうの状態を見極めながら、“このぶどうはロゼとして仕込もう”などという議論を重ねた上で連携を取りながら完成を目指しているそう。

蟹谷「ロゼワインの醸造方法には、セニエ法や直接圧搾法、混醸法、ブレンド法などがありますが、私たちはぶどう品種やその状態、目指す酒質に合わせた製法を採用しています。例えば、直接圧搾法であればそのロゼのためにどこまで圧搾するか細心の注意を払いますし、目指すロゼワインを完成させるためにフルーティーなセニエ法の原酒と直接圧搾法の原酒を組み合わせるなど、さまざまなアプローチでロゼワインをつくっているんです。」

ロゼワインによっては、さまざまな個性を持つ原酒を、チームでブレンド・テイスティングするようで、1本のロゼワインのアッサンブラージュが決まるまで数ヶ月もの時間を費やすこともあるそう。

蟹谷さんいわく、「SUNTORY FROM FARM」は赤ワイン、白ワインだけでなく、ロゼワインに関しても最高のものをつくりたい、という想いをもって取り組んでいるとのこと。

同ブランドのロゼワインは、栽培家と醸造家などチームの技術と経験が総動員してつくられた、“こだわりが詰め込まれたワイン”なのです。

「SUNTORY FROM FARM」のロゼワイン飲み比べ

 

今回、ロゼワインの多様性が理解できる「SUNTORY FROM FARM」おすすめの3本を「UNITED ARROWS LTD. WINE CLUB」の部長 蟹澤さんがテイスティングしました。

  • 「SUNTORY FROM FARM 塩尻 メルロ ロゼ 2023」
  • 「SUNTORY FROM FARM ワインのみらい 梓川 アロマティックロゼ 2023」
  • 「SUNTORY FROM FARM 登美の丘 ロゼ 2023」

ワインの解説と共に、味わいについてもお伝えしていきます。

「SUNTORY FROM FARM 塩尻 メルロ ロゼ 2023」

蟹澤「とてもフルーティーで飲みやすいロゼワインですね。私たちが辛口ロゼワインに期待する要素を裏切らない、品質の高い仕上がりだと感じます。親しみやすく、日常的に飲みたくなる1本です。」

蟹谷「『SUNTORY FROM FARM 塩尻 メルロ ロゼ 2023』は、岩垂原メルロや塩尻メルロなどの高価格帯の赤ワインをつくるような熟したメルロを使ったロゼワインです。セニエ法主体ですが直接圧搾法の原酒も使用しており、その比率についても慎重に見極めています。ふくよかな果実味が特徴で飲みやすく、信州産のワインなので同じ産地の信州産ハムを挟んだサンドウィッチと合わせて、太陽の下で気軽に飲んでいただきたいです。」

商品詳細
https://japan-wine.direct.suntory.co.jp/products/dsvl23?srsltid=AfmBOopEh1vblmciyrfEy8O5rJr6Y9tMV4o_y7ev25aAhwsaKRWdYEOr

「SUNTORY FROM FARM ワインのみらい 梓川 アロマティックロゼ 2023」

蟹澤「色が赤ワインのように濃いので、“甘いのかな”と思いきや酸味がしっかりとしたシャープなロゼワインです。果実味豊かでタンニンもほど良く感じる、とても興味深い1本だと思います。『SUNTORY FROM FARM 塩尻 メルロ ロゼ 2023』と同じメルロなのに、これだけ違いが出るとは驚きです。」

蟹谷「『SUNTORY FROM FARM ワインのみらい 梓川 アロマティックロゼ 2023』は、栽培家の川上鎭一さんと塩尻ワイナリーの若いつくり手達がタッグを組んでつくられた松本梓川産のぶどうを使用したロゼワインです。松本梓川を新しい産地としたい、という想いで挑戦がスタートしたワインで、香り豊かなブドウができる産地の特徴を出したいと直接圧搾法、低温発酵で仕込んでいます。梓川は川上さんの故郷で、“この土地を世界の銘醸地にしたい”といった彼の想いからスタートしたシリーズなんです。川上さん、塩尻ワイナリーのつくり手たちが話し合いを重ねながらつくり上げた、香り高い、“アロマティック”なロゼワインを楽しんでみください。」

商品詳細
https://japan-wine.direct.suntory.co.jp/products/dzvm23?srsltid=AfmBOorWK1YtG8622IIirz6PscD4YMwvUm1z0aCAF-_0EQDAA2171PhR

「SUNTORY FROM FARM 登美の丘 ロゼ 2023」

蟹澤「『SUNTORY FROM FARM 登美の丘 ロゼ 2023』は、この中では最もエレガントで繊細な印象のロゼワインです。バランスが良く、飲んだ瞬間にグラン・ヴァンを思わせる偉大さを感じさせます。このクオリティのロゼワインが日本にあるとは驚きです。」

蟹谷「『SUNTORY FROM FARM 登美の丘 ロゼ 2023』は、『SUNTORY FROM FARM』のなかでも特につくり込んでいるロゼワインです。メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、マルスラン、タナなどをブレンドしており、それぞれの特徴を生かすために原酒もセニエ法や直接圧搾法などさまざまなものを使いこだわって仕上げました。区画の多さ、ぶどう品種の多彩さ、さまざまな仕込みの技術から多種多様な原酒をつくることができる登美の丘ワイナリーならではの高品質な本格ロゼワインを目指してつくられた1本です。『SUNTORY FROM FARM 登美の丘 ロゼ 2023』は、日本ワインコンクール2024ロゼ部門 部門最高賞(銀賞)を獲得しています。」

商品詳細
https://japan-wine.direct.suntory.co.jp/products/lvt23?srsltid=AfmBOooMQDDqZzgImEfryPWi9iRmF_lVJkE5JFiI4OFDqtTLUXyFWJkb

ロゼワインの多様性を知って欲しい・飲んでほしい

蟹谷さんは、ロゼワインをもっと楽しんでほしい、日本でより広まって欲しいと考えています。

蟹谷「以前、フランスに住んでいた頃に感じたのは、日本とフランスでロゼワインの扱いが全く違うということでした。フランス人は日曜日にピクニックする際に好きなロゼワインを持ち込むほど日常に溶け込んでおり、スーパーの棚にもロゼワインが多く並びとてもきれいでした。日本でも、春はもちろんですが、そのロゼ熱を夏まで引っ張りたい。一過性のものではなく、さらにワインには赤ワイン・白ワインがあって、ロゼはその次、というイメージを変えたいと考えています。」

日本のロゼワインは繊細で柔らかさがあり、日本のブドウを使用しているため日本の食卓にも抜群に合うと考える蟹谷さん。

「SUNTORY FROM FARM」で活躍するワインのスペシャリストと話してもロゼワインはオールマイティな食事に合わせやすい、日常使いしやすいワインといった話になるそうです。

蟹谷「幅広く食事と合うロゼワインですが、あえておすすめするのであれば、ハムとのペアリングですね。『SUNTORY FROM FARM ワインのみらい 梓川アロマティックロゼ 2023』の栽培家としてご紹介した川上さんは、その土地の風土を表現したいという想いで梓川でハムも作っているんです。ロゼワインの酸味とハムの脂がとにかく相性が良い。ぜひ、このペアリングは試していただきたいですね。」

蟹澤「フランスだとカジュアルなロゼワインだからこそ、ある意味で日本では特別なワインとしてつくられており、『SUNTORY FROM FARM』さんをはじめ、日本ワインの生産者のつくるロゼワインはクオリティが高いのかもしれませんね。私もロゼワインを推している1人ですが、近頃ではオレンジワインなども出てきてロゼワインの肩身が狭くなっているというか…。春だけでなく夏などフェスにも相性抜群だと思いますし、ワインファンにはぜひ飲んでほしいと考えています。」

テイスティングでロゼワインの多様性をあらためて感じ、感動した蟹澤さん。

サントリー登美の丘ワイナリーではそんなロゼワイン飲み比べなどが楽しめる、ロゼワインイベントが3/20(木・祝)から開催されます。

「春色ロゼワインフェア」へ!

2025年3月20日(木・祝)から4月6日(日)の期間、サントリー登美の丘ワイナリーにて、「春色ロゼワインフェア」が開催されます。

昨年、一昨年とロゼワインの企画は好評で、今年の「春色ロゼワインフェア」では、ワインショップロゼワインコーナー設置、ロゼワインフライトテイスティングやぶどう畑を眺めながらロゼワインをテイスティングできるツアーなどロゼワインと春のワイナリーを満喫できる企画が多数用意されています。

「ロゼワイン初心者の方からファンの方までワイン好きの方誰もが楽しめるイベントです。ぜひお越しください。」と蟹谷さん。

「SUNTORY FROM FARM」のロゼワインへのこだわり、ロゼワインの多様性、そして日本のロゼワインの魅力を知る絶好の機会です。

“ロゼワインが飲みたくなった!”という方は、ぜひ「春色ロゼワインフェア」へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

参考

https://www.suntory.co.jp/wine/nihon/

「春色ロゼワインフェア」

https://japan-wine.direct.suntory.co.jp/pages/rose_fes_2025?srsltid=AfmBOopqPZbnE_oKQwW4zdHGdjMqUvgxaOzBwzYa5gFtd-V02_I6LSco