お正月と言えば、おせち料理。おせち料理にはさまざまな種類がありますが、その中でも、“お正月ならでは”といった印象が強いものが、「数の子」ではないでしょうか。
おせちは、「祝い肴・口取り・焼き・酢の物・煮しめ」の5種類で構成されていますが、数の子は祝い肴のひとつで、子孫繁栄を願う縁起物とされています。
そんな数の子ですが、お正月に向けて少々多めに購入してしまい余ってしまったという方もいるかもしれません。
今回、料理研究家の尾田衣子さんが数の子を使ったワインに合うレシピを考案。
数の子と合わせやすい甲州種の日本ワインに合う簡単レシピなので、ぜひ再現してみてください。
ワインと数の子の相性について

一般的に、数の子とワインは合わないと言われています。
その理由が生臭みの要因となるDHAやEPAが豊富であること、また酸化したDHAやEPAがワインに含まれる鉄分と組み合わせると生臭みを感じやすくなる、と言われているからです。
※詳しくはこちらの記事で詳しく解説しています。
https://nihonwine.jp/enjoy-nihon-wine/kazunoko/
しかし、世の中に存在する全てのワインが数の子と相性が悪いわけではありません。
数の子とワインを合わせる際に考慮すべきポイントを下記にまとめました。
- 亜硫酸がほとんど使われていないワイン
- 鉄分が少ないワイン
まず、上記コラムでもお伝えしていますが、魚介類とワインを組み合わせた研究の中でDHAやEPAの酸化によって生成されるカルボニル化合物に亜硫酸を添加した溶液だけが生臭みを感じさせる数値を出したとされています。
また、酸化されたEPAとDHA(過酸化物)とワインに含まれる鉄分が組み合わさると生臭みを感じやすくなるといったところから、数の子とワインを合わせる上で、これら要素をあまり感じさせないワインを選ぶ必要がありそうです。
しかし、亜硫酸を使用していないワインを見つけるためには専門店や信頼できるネットショップを利用する必要がありますし、少々ハードルが高くなってしまうイメージかもしれません。
さらに赤ワインは種類によっても変わってきますが、やや鉄分が多いため白ワインがおすすです。
そういった観点から見ていくと、フレッシュで爽やかで、それで複雑性のある上質な白ワインであること、同じ郷土で生まれたものとなると日本ワインの白ワインが最良の選択かもしれません。
余った数の子がワインのおつまみに!

自他共に認める、“無類の数の子好き”という方であればまだしも、お正月シーズン以外に数の子を食べる機会がないといった方が多いはず。
さらに、お正月料理のために塩抜きした数の子が中途半端に余ってしまい、使い道にこまっているといった方もいるでしょう。
今回、上記でお伝えした「数の子×ワイン」を参考に、余った数の子を使ったアレンジメニューに甲州からつくられた白ワインを合わせます。
料理研究家の尾田衣子考案の、日本の白ワインに合う数の子アレンジ料理です。
数の子とアボカドのディップ

【材料】
数の子(塩抜き)…1本
アボカド…1/2個
クリームチーズ…50g
黒コショウ…適量
はちみつ…小さじ2
バゲットスライス
【作り方】
1、 数の子は粗切りにし、アボカドは皮を剥き種を取り角切りにする。
2、 ①、クリームチーズ、黒コショウを混ぜ合わせバゲットスライスにのせる。はちみつをかける。
数の子の塩味を生かしながら、スパイシーな要素を加えた1品。
アボカドとクリームチーズを使ったまろやかでねっとりした食感、数の子のプチプチした食感が楽しめます。
シュール・リー製法でつくられたワインなのでフレッシュさはもちろん、トースト香など複雑さとうまみを感じる仕上がりの白ワインなので、クリームチーズなどまろやかな食材ともよく合います。
数の子のハーブソース

【材料】
数の子(塩抜き)…1本
A
黒オリーブ(粗切り)…2粒
パセリみじん切り…小さじ2
ディルみじん切り…小さじ2
ケッパー(粗切り)…小さじ1
オリーブオイル…大さじ1
醤油…小さじ1/2
塩・コショウ…適量
【作り方】
1、数の子は食べやすい大きさに切り盛付ける。
2、Aを混ぜ合わせ①に添える。
ハーブ類、黒オリーブ、ケッパーをオリーブオイル、塩・コショウで味付けしたソース。
数の子に添えることで、いつもの数の子とは違った味わいを楽しめます。
甲州との相性も良く、夕食後の晩酌用としても最適です。
数の子×ワインをもっと楽しもう!
正月に食べ尽くすはずだった数の子。
結局、余ったから適当に食べているという方も多いかもしれません。
そんな時は、ワインに合わせたアレンジで数の子を、“ワインのお供”としてアレンジしてみてはいかがでしょうか。
ぜひ、今回紹介したレシピを数の子が余った時の楽しみ方として参考にしてみてください。
参考

料理研究家/分子栄養学アドバイザー
オリーブオイルソムリエ
尾田 衣子(Oda Kinuko)
料理研究家・オリーブオイルソムリエとして、ワインの個性を引き立てるタパスや家庭料理を多数考案。
現在は、ワイン×タパスの少人数制イベントを中心に活動。
「難しい理屈より、家で再現できて“ちゃんと美味しい”こと」を大切に、初心者にも分かりやすい言葉でワインの楽しみ方を伝えている。
また分子栄養学をベースに“ワインを楽しみながら体を労わる食の工夫”にも定評があり、大人世代に向けた“心と体が軽くなるワイン時間”の提案を行っている。
