写真:ケントクワイナリー(神奈川県)

ケントクワイナリー

(神奈川県)

神奈川県相模原市唯一のワイナリー。
さまざまな品種に取り組み、「相模原の味」を探求しています。
2023年1月に果実酒製造免許取得し「相模原ワイン」の醸造に着手。

「都心から近い神奈川より情報を発信する事で、
もっと多くの人に日本ワインを知ってもらうきっかけになればと思います。」

ワイナリーの特色

2023年1月果実酒製造免許取得!神奈川県相模原市初のワイナリー

2014年 八咲農園設立
2015年 葡萄園開園
2019年 葡萄を初収穫、横濱ワイナリーにて委託醸造し「神奈川ワイン」としてリリース

2023年1月 果実酒製造免許を取得
これまでは、東夢ワイナリー、渋谷ワイナリー、都下ワイナリー、NIKKAWAワイナリー、横濱ワイナリーで委託醸造をしていたが、今後は自社での醸造となる。
初醸造は、昨年収穫し冷凍保存しておいたマスカット・ベーリーA。
この春に晴れて相模原ワインとしてお披露目が叶う予定。

栽培について

取り扱い品種は、約15種類、全部で5,000本ほどの葡萄を栽培している。
畑の広さは7,000㎡。

農業自体初めてだったと語る森山さんは、日々勉強をしながら葡萄の育成に取り組んでいる。(栽培家のSNSなどもマメにチェックしたりしているそう)
山梨県などと比較すると多雨多湿な地域だそうで、この地にあった栽培方法を確立していくことが課題の一つだ。
森山さんらは、日々葡萄の状態をよくチェックし、間引いたり房の整理など病気にかからないよう慎重に栽培している。

さがみはらのめぐみワイン特区について

2021年3月26日に「さがみはらのめぐみワイン特区」の認定を受けた。

通常、ワインの製造免許は取得に年間6kl以上(750mlのフルボトルで換算して約8,000本)の製造が必要だが、特区内で地域の特産物を原材料とし製造する場合に限り2kl(750mlのフルボトルで換算して約2,700本)まで緩和されるというものだ。
神奈川県内初の特区認定。
森山氏による『神奈川にワイン文化を!相模原にワイナリーを!』との思いにより実現。

ワイナリー情報

ワイナリー名
ケントクワイナリー
代表者名
森山 賢昌
住所
相模原市中央区上溝349-2
電話番号
046-245-0808
URL
https://www.kentokuestate-winery.com/
MAIL
kentokuestatewinery@daishin-sangyo-gp.co.jp
扱いブドウ品種
カベルネソーヴィニヨン/カベルネフラン/メルロー/ピノ・ノワール/ビジュノワール/アルモノワール/サンジョベーゼ/シャルドネ/ソーヴィニヨンブラン/マスカット・ベーリーA/ブラッククイーン/シラー/ヤマソーヴィニヨン/アルバリーニョ/プティマンサン

ワイナリー取材記

ケントクエステートワイナリー 森山錬一氏 インタビュー

(2020年)

別の全く違う事業を会社としてやっていましたが社長がワイナリーをやりたいと言うことで、まず畑を買おうということになりグループの農業法人で全て所有しています。今が(2020年)が5年目になります。収穫自体は2年目です。

Q.ぶどうの種類は?
12くらいやっています。
白だと、シャルドネとソーヴィニヨン・ブラン。赤だと、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、シラー、サンジョヴェーゼ、ピノ・ノワール、ベリーA、ブラッククイーン、アルモノワール、ビジュノワール。
この場所、この気候で何が合うか、合わないかやってみないと分からないところがあるので最初は多くなっています。
最終的にはこれがいいというものを見つけるつもりです。


Q.今の感触としてはいかがですか?
やっぱり、ブラッククイーンとかベリーAとか、昔から山梨などで栽培されているものは適正がありますね。
神奈川でもやりやすいです。逆にボルドー系は難しいです。
畑が3か所あって、去年開拓した圃場があって、そこはメルローとカベルネだけで1000本植えています。
ここの畑でも200本くらいありますが正直、手を加えないとダメになります。醸造用ぶどう系は気を使いますね。
ただそれなりに手を加えれば大丈夫なので、神奈川でも可能性はあるなと思います。
3つの畑併せて、2800本くらいあります。来年にはもう一か所増やしたいと思っていて最終的には1ヘクタールは持ちたいと考えています。

ファーストヴィンテージは400本くらい。実際販売しているのは200本弱くらいです。
今年(2020年)は2000本くらいの生産を予定しています。来年は2500本。再来年は4000本を目指します。再来年、ワイナリー(設備)も作りたいという計画はあります。
相模原にはかつて「ゲイマーワイン」がありました。閉めて20年近くになりますがそこが1町歩あったというので、できれば再び地元のワインが盛り上がればという思いがあります。

現状は、小仕込みで醸造できるものについては「東京ワイナリー」「横浜ワイナリー」さんに委託醸造をお願いしています。


Q.栽培はどなたが?
東北の小さな生産者のところで修行したスタッフと私がやっています。
規模が大きくなっても人は増やさずにやっていきたいですね。収穫したときの房の感じで、ある程度、分かります。これならいいワインになるな。
これだったらちょっと難しい、醸造家さんの手を借りなければいけないとか。そういうのを自分が把握できるように少人数でやりたいです。
近い将来、農業科のある高校とか、近隣の大学とかで、オリジナルワインなどを作っていきたいですね。