東京日比谷にある島根県のアンテナショップ「日比谷しまね館」にて、奥出雲葡萄園と木次乳業によるワインとチーズのペアリング体験イベントが開催されました。

ワインとチーズは切ってもきれない王道ペアリングですが、今回のワインとチーズは島根県雲南市という同じ場所で作られており、さらに造り手の安部さんと川本さんは会社の先輩後輩の仲だそう。
お二人の息ぴったりな掛け合いも小気味良く、参加のみなさまからは気軽に質問されるなど楽しまれた様子でした。
早速内容をレポートしたいと思います。

造り手によるナビゲート

ワインは奥出雲葡萄園社長兼醸造長の安部紀夫さん、チーズは木次乳業のチーズ職人川本英二さん。
このお二人が島根県より来場し、直接参加者にご説明されました。
実際の造り手二人ということで、参加者も気軽に質問ができ、終始和やかな雰囲気でコミュニケーションを楽しまれていました。
造り手の説明を聞いて飲むワイン、食べるチーズは、なんだかいつにも増して美味しいと思うのは筆者だけでしょうか。

気になるペアリング内容

体験したワインとチーズのペアリングは、下記3セット。
リリース後即完売の幻の小公子と、ジャパンチーズアワード2022最高部門賞金賞のオールドゴーダが入ってる何とも贅沢なメニューです。

1. ⽩ワイン/杜のワイン⽩&チーズ/ナチュルスナッカー
2. ロゼワイン/杜のワインロゼ&チーズ/⿊胡椒ゴーダ
3. 赤ワイン/⼩公⼦ 2021 &チーズ/オールドゴーダ

奥出雲葡萄園「小公子」について

人気の小公子について、安部氏からこんな興味深い誕生秘話も。

小公子は、ヤマブドウの交配品種のひとつで日本の気候にあった比較的栽培しやすい品種。
とはいえ、ワイン造りにおいて醸造専用品種の重要性を学んだ安部氏にとって、ヤマブドウ交配品種でワインを造るというのは当初驚きや戸惑いがあったそうです。さらに、栽培しやすい品種が美味しいワインになるとは限らない。
悩みながらも、創業者の佐藤忠吉氏の強いリクエストにより造り続け、生産量も徐々に増えてきたため樽に入れるなど様々な方法を試し出したら、どんどん滋味深く美味しくなってきたそうです。
自身の実感以上に、まわりのお客様からの評判が如実に表れ、今ではリリース前から予約が殺到するほどになりました。

その小公子、なんと今回のために貴重なバックヴィンテージが抜栓され、さらには参加者特典で販売(お一人様一本のみ)も行われました。

奥出雲葡萄園のボトルはエチケットも素敵です。
中には、島根の工芸の漆器に用いられる螺鈿のイメージのラベルのものも!
ゆかりのあるデザインのボトルに、その土地で栽培されている日本の葡萄で造られたワイン。
国内外多くの方に愛されるのも納得です。

 

国内外で高い評価を受ける長期熟成チーズ「オールドゴーダ」の魅力

そして、その小公子に合わせたオールドゴーダもまた凄いチーズでした!
白ワインとロゼワインに合わせたナチュラルスラッカーと黒胡椒ゴーダは、小さなお子様からお歳を召した方まで幅広く、安心して楽しめる優しい味わいのものでした。
しかし、この長期熟成のオールドゴーダは、しっかりとした味わい、長く余韻を楽しめる旨味。
こちらは、ジャパンチーズアワード2022にて最優秀部門賞金賞を受賞(2016年に続き2度目の受賞)したものです。
また、先日ノルウェーで開催されたWorld Cheese Awards2023でもシルバー賞を受賞していました。
チーズ職人として、こういうものも作りたい!という川本氏の強い想いで作られた特別なチーズだそう。

こちらも普段は、現地での販売かオンラインのみ。
チーズをオンラインで購入するのは、クール便送料がかかりますよね。
今日は直接持ち帰るチャンス!ということで、こちらもそのお味に感動したみなさまがこぞって購入されていました。

 

会場は都内で島根をたっぷりと味わえる!日比谷しまね館

最後は、同じ産地で仲良しの二人が生み出すワインとチーズ、合わないわけがないよね、というお話しに。
今回会場となったしまね館には、島根の工芸品や特産物、美味しいものがたくさん。
さらに当日は石見神楽の飾りも見事で、島根県の雰囲気をたっぷりと味わえたのではないでしょうか。
その土地の風土、環境、造り手のお人柄などの全てが相まって、素晴らしいペアリングが叶ったひとときでした。

 

日比谷しまね館
https://www.shimanekan.jp/

木次乳業有限会社
https://www.kisuki-milk.co.jp/

サインに応じられるお二人