ピスコというお酒はご存知ですか?
そういえば、ソムリエ試験の勉強の際に教本で見かけたような・・・・という方も多いのでは。
日本では、日常的に楽しむ方はまだまだ少数派のようです。
そんな”ピスコ”に注目し、日本産ピスコをつくるプロジェクトがスタートしました!
そして今回、そのローンチイベントが渋谷パティナステラにて開催され、ピスコを愛飲するペルー、チリ、アルゼンチンなど南米各国の大使や業界関係者が集まり、ピスコカクテルや中伊豆ワイナリーヒルズのワインを楽しみました。
中伊豆ワイナリーヒルズにてピスコ用ブドウ栽培スタート!
日本産ピスコを手がけるのは、静岡県にある中伊豆ワイナリーヒルズ。
伊豆半島のほぼ中心、標高 290m に位置し、霊峰 “富士” と雄大な伊豆山麓に囲まれた自然豊かなワイナリーです。
また、敷地内にはホテルやグランピング施設も備わり、その地”テロワール”を存分に楽しむことができるようになっています。
この中伊豆ワイナリーヒルズと、ピスコを愛する一人の女性とがタッグを組み、南米のお酒”ピスコ”を日本にてつくろう!という取り組みをスタートさせることとなりました。
ワイナリーにはもともとグラッパをつくる設備があるため蒸留設備としてはそれを使用することにし、ピスコ用ブドウの栽培もすでに始まっているそうです。
ピスコってどんなお酒?
まずは、”ピスコ”のおさらいです。
ピスコは、新鮮なピスコブドウのマスト(果汁)を発酵させた蒸留酒であり、ペルーが産み出したペルー特有のお酒です。
その起源は16世紀の終わりまで遡り、今もこのブランデーの初代生産者の伝統的な手法を大切にして作られています。
その生産に適したブドウ品種が最初に撒かれた海岸沿いの街「ピスコ」を由来とし、原産地呼称を受けています。
蒸留プロセスは、他の酒類と比較して非常に特殊且つ複雑であり、ブランデーの純度を最高レベルに保つため、新鮮なマスト以外の成分は含まれません。
また、ペルーで使われているピスコ用ブドウは、ピスコのみのために生産され、ピスコだけに使用されるのも特徴的です。
ペルーにおいては、国民が誇る”国民酒”と言えるでしょう。
ピスコの楽しみ方
用途が非常に広い蒸留酒ピスコは、ストレートでも、またカクテルなどにして料理やデザートのお供として楽しんだり、さまざまなレシピの材料としても使われます。
今回のレセプションにてスピーチされたペルー大使も、「この素晴らしいレストランにピスコを提案するならば、ぜひ食前酒に。」とのこと。
様々な楽しみ方ができるピスコ。
近年、その多様性が評価され、ますます人気が高まってきているそう。
日本産のピスコを渋谷で楽しめる日も近いようです。
ワイン・食・人(わいんしょくにん)磯部 美由紀
日本ワイン.jp チーフエディター
J.S.A認定 ワインエキスパート
C.P.A認定 チーズプロフェッショナル
ワイン記事監修実績:Picky’s こだわり楽しむ、もの選び〔ピッキーズ〕
ごはんは毎日食べるもの。せっかくならばその機会を、季節を楽しんだり、家族や友達に喜んでもらったり、ワインをより美味しく飲める時間にしたいと日々考えています。そんな風に、食に酒に時間に貪欲に生きる私の日本ワインと家庭料理とのペアリングの探求、ゆるり眺めていただけたら嬉しいです。
※ワイン・食・人とは・・・ワインと食のペアリングを探求する職人