一般社団法人日本ワイナリーアワード協議会と日本ワインのメディア・教育・流通事業を展開する株式会社CruXが共同で、2022年4月20日より「日本ワイン検定 日本ワインマスター・ 日本ワインアドバイザー呼称資格認定 試験」を開始しました。

同試験は2019年12月を最後に一時休止していた「日本ワイン検定」が名称および内容を変更したもの。

ここでは、「日本ワイン検定 日本ワインマスター・ 日本ワインアドバイザー呼称資格認定試験」について紹介していきます。

日本ワイン検定について

日本ワイン検定とは、日本ワインについての正しい知識の普及・啓蒙を図るために、2011年4月から始まった検定試験。

日本ワイン関連唯一の検定試験ということで注目されていたものの、2019年12月以降は、主催団体の活動停止に伴い中断していました。

しかし今回、新たに一般社団法人日本ワイナリーアワード協議会が主催団体(日本ワイン検定委員会)、株式会社CruXが運営会社(日本ワイン検定委員会事務局)に。

従来の「日本ワイン検定」といった名称も、「日本ワイン検定 日本ワインマスター・日本ワインアドバイザー呼称資格認定試験」に変更され、2022年4月に再開されました。

同検定は、“日本ワインの伝道師”を増やし、日本ワイン業界の持続的な成長に貢献することを目的とした検定試験とのこと。

再開にあたっては、受験資格や試験問題、呼称資格認定者の特典などについても一新されています。

一新された内容について

新たな日本ワイン検定の再開にあたって一新された内容について下記にまとめました。

テキスト・試験問題の全面改訂

昨今の日本ワインの動向を踏まえ、実態に即した内容にすべく、本検定公式テキスト「日本ワインの教科書」 (柴田書店)および筆記(CBT)試験の問題を全面的に改訂。

また、テイスティング試験においては「品種」のみの設問であった従来の「日本ワイン検定1級」も見直し。

再開後の 「J.W.E.C. 日本ワインマスター呼称資格認定試験(日本ワイン検定1級)」では、「外観」「香り」 「味わい」「品種」に関する設問となっており、日本ワインの総合的なテイスティング能力をより丁寧に問う内容に変更されています。

受験資格の拡大

再開にあたっては、受験資格の内容も一新。

「J.W.E.C. 日本ワインアドバイザー呼称資格認定試験(日本ワイン検定2級)」の受験資格を従来の「日本ワイン検定3級合格者」に。

ワイナリー・日本ワイン用ブドウの生産者での勤務経験1年以上の者ワイン販売業者(酒類の卸売・小売)または飲食店等日本ワインの販売に従事する業種への勤務経験2年以上の者 J.S.A.有資格者(ソムリエ・ワインエキスパート)WSET有資格者(Level3以上)といった方を追加。

さらに、「J.W.E.C. 日本ワインマスター呼称資格認定試験(日本ワイン検定1級)」の受験資格として、従来の「日本ワイン検定2級合格者」に「WSET Level 4 Diploma有資格者」が、それぞれ新たに追加されています。

呼称の新設

呼称について従来は、日本ワイン検定1級合格認定者限定で「日本ワインマスター」の呼称使用が認められていました。

しかし再開後は、「J.W.E.C. 日本ワインアドバイザー呼称資格認定試験(日本ワイン検定2級)」合格認定者に 「J.W.E.C. 日本ワインアドバイザー」、「J.W.E.C. 日本ワインマスター呼称資格認定試験(日本ワイン検定1 級)」合格認定者に「J.W.E.C. 日本ワインマスター」の呼称使用が認められるようになっています。

認定バッジの発行

上記の「J.W.E.C. 日本ワインアドバイザー」、「J.W.E.C. 日本ワインマスター」認定者には、認定バッジが発行されることなりました。

酒販小売店や飲食店の店頭で日本ワインを購入・注文してもらう際、購入者により安心してもらうための目印として活用してほしいと考えたのが、今回認定バッジを発行することとした最大の理由だとのこと。

認定バッジを付けることで、購入者からの信頼度もアップするはずです。

遠藤利三郎氏からのコメントも!

今回、本検定を主催する一般社団法人日本ワイナリーアワード協議会の代表理事 遠藤利三郎氏からコメントをいただきました。

「今、日本ワインが面白い。21世紀に入るころから品質の上昇が顕著になり数多くの新規ワイナリーが樹立され、その勢いは止まるところを知らない。今やワイナリーは全国各地にあり、休日に気軽に見学に行けるようになった。しかも日本ワインと和食は相性が抜群とあって、とても身近な存在だ。これを楽しまない手はない。

ワインの楽しみかたは音楽と似ている。カラオケのように上手かろうが下手だろうが歌って楽しめれば良いという、飲んで酔えればよいというワインもある。だが一方ではクラシック音楽のように(ただ聴くだけでもそれなりに楽しめるが)、作曲は誰で、どのような時代背景で、どのような気持ちで作曲したのか。演奏するオーケストラは。指揮者は誰でどのような解釈をするのかなど、ほんの少しだけ勉強することにより、もっともっと奥深くまで楽しめるものもある。

ワインも同じだ。何も知らずにただ飲むだけではモッタイない。各地にどんなワイナリーがあるのか、日本ワインの歴史、ワインの造り方などちょっと勉強するだけで、ワインはもっともっと楽しくなる。身近な日本ワインを勉強して、素晴らしい日本ワインの世界を思いっきり楽しもうではないか。」

ここ数年で日本ワインの生産者は年々増加しており、直近では日本全国に400場を超えるワイナリーができています。

日本の土着品種はもちろん、交配品種や国際品種も栽培され多様な味わいのワインが造られるようになりました。

一方、日本ワインの日本国内でのワイン消費に占める割合は5%程度で、一般に認知されているとは言い難い現状もあります。

日本ワインの認知度向上・消費拡大のためには、一人でも多くの人に日本ワインを知ってもらうことが必要です。

だからこそ今、日本ワイン愛好家の裾野を広げるための“日本ワインの伝道師”の存在が求められています。

ぜひ、この機会に「日本ワイン検定 日本ワインマスター・日本ワインアドバイザー 呼称資格認定試験」を受験し、“日本ワインの伝道師”を目指してみてはいかがでしょうか?

<参考Webページ>
■日本ワイン検定 日本ワインマスター・日本ワインアドバイザー呼称資格認定試験 ホームページ
https://nihonwine.jp/kentei/

■日本ワイン検定 筆記(CBT)試験 申し込み
https://nihonwine.jp/kentei/papertest.html

■日本ワイン検定 テイスティング試験 申し込み
https://nihonwine.jp/kentei/taisting.html

■日本ワイン検定 日本ワインマスター・日本ワインアドバイザー呼称資格 認定申し込み
https://nihonwine.jp/kentei/nintei.html

■日本ワイン検定公式テキスト「日本ワインの教科書」(柴田書店)
https://www.shibatashoten.co.jp/sp/detail.php?bid=01545000

一般社団法人日本ワイナリーアワード協議会
https://www.japan-winery-award.jp/

株式会社CruX(クリュックス)
https://www.crux-wine.com