質の高いワインづくりを続ける産地、東北。
そんな東北地方で近年注目集めているのが、「秋保ワイナリー」です。
同ワイナリーはワインの力で販路が回復しない東北の生産者を応援したいと代表である毛利親房氏が決意したことをきっかけに設立されたワイナリー。
高品質な宮城ワインを生産することはもちろん、“究極のマリアージュは産地にあり”をコンセプトに東北各地で複数のイベントを実施し、美味しい食を生産者のストーリーと共に提供する「新たな食体験」を生み出し続けていることでも知られています。
そんな秋保ワイナリー がついに、仙台・秋保にテロワージュを体験できるレストランのオープンを目指すクラウドファンディングを開始。
東北の復興を目指しスタートしたプロジェクト、「テロワージュ東北」を体験できる日本ワインファン待望のレストランです。
詳細についてお伝えしていきましょう。
秋保ワイナリー」について
「秋保ワイナリー」は、宮城県を代表する温泉地のひとつ秋保町に位置するワイナリー。
代表である毛利氏はもともと宮城の設計事務所に勤めていましたが、東日本大震災によって自身が設計した宮城県女川町にある温泉施設「ゆぽっぽ」が震災による津波の被害に。
建物は跡形もなく流され、基礎の土台だけが残った現場を見て建築の弱さを痛感したと同時に、復興への強い想いを抱く中、様々な復興案を作成する中で、山元町にあった宮城唯一のワイナリーも被害に遭ったことを知ります。
その当時、“ワインは地域経済を再生させるのに有効な事業”と感じたことでワイナリー設立、ワインツーリズムを仕掛けようとしたものの自治体は目の前の復興課題に追われそれどころではなかったそうです。
ならば、民間の力で。
そう一念発起した同氏は設計事務所を退職し、2015年12月にさまざまな巡り合わせから、震災後宮城県初のワイナリーとして仙台市の温泉地・秋保に、「秋保ワイナリー」をオープンさせたのです。
現在は2haの畑で12品種約7,000本のブドウを自社栽培。
仕入れのブドウをも含め計14種のワインを販売するなど、着実にワイナリーとして進化を続けています。
また、設立から4 年でアジア最⼤級のワインコンクールである「サクラアワード2021」にてゴールドメダルを受賞。
国内では2019年に「ジャパン・シードル・アワード」のテイスト審査部門にて最⾼評価3 つ星を獲得した2社の内の1社に選ばれるなど、品質の高いワインを生み出すワイナリーとしても高く評価されています。
以前、日本ワイン.jpでは仙台ご出身の「瀬川あずさ」氏をナビゲータ〜に迎え、「秋保ワイナリー」を徹底取材。
ここでは伝えきれない秋保ワイナリーの魅力を、ぜひ下記コラムでチェックしてみてください。
「テロワージュ東北」について
今回、クラウドファンディングでオープンを目指すレストランは、「テロワージュ東北」を体感できる場所。
ワイナリー事業をどうにか軌道に乗せることができた毛利氏ですが、この道のりは、まだまだ序章に過ぎないと考えているそう。
東北の各地域にはとても魅力的な食やお酒、生産者がいるものの、連携が弱く、それぞれが小さな点に留まっていることから、東北の魅力を世界に伝えるまでは至っていません。
そこで毛利氏が仲間と共に始めたのが、この小さな点を繋ぎ合わせ、ONE TOHOKUで東北の魅力を発信するプロジェクト「テロワージュ東北」です。
「テロワージュ」は同氏が作った造語で、ワイン業界で生産地の気候や風土などを表す「テロワール」と、ペアリングを意味する「マリアージュ」を掛け合わせたもの。
この言葉の元に、東北の人・食・風景・文化をつないで”協奏”を生み出し、最大化させた東北の魅力を世界中に発信していきたいと考えています。
「究極のマリアージュは産地にあり」をコンセプトに、参加者は食材の産地まで足を運び、生産の現場を見て体験しながら、生産者からの話を聞き、その場でシェフの調理した料理とお酒を味わうができるプロジェクトです。
さらに、さまざまなイベントを開催する中でより多くの方に体験してもらいたいと、2020年には初めてクラウドファンディングを実施。
支援により購入したキッチンカーを用いて、「テロワージュマルシェ」なども開催し大きな話題となりました。
さらに、仙台市・泉パークタウンTapio前の道路を使って開催した、「テロワージュ東北マルシェ2022 Harvest~収穫祭~」には約1.5万人が来場。
小さな一歩から始めたテロワージュを多くの方に体験してもらえたことで嬉しさを感じた毛利氏ながら、それと同時にそして一層発展させていく決意をしたと言います。
それが、今回のプロジェクトへとつながっていきます。
「テロワージュ秋保」(Terroage Akiu)
多くの方に感動を与え続けてきたテロワージュを体験できるイベントですが、不定期開催、さらに参加者も限られていました。
“もっと多くの人にテロワージュを通して東北の魅力を知ってほしい”。
そんな毛利氏の想いからスタートしたのが、今回のレストランプロジェクトです。
レストランは、秋保ワイナリー内の試飲スペースを改装し、2024年7月にオープンを目します。
構想から7年、レストランの名前は、「テロワージュ秋保」(Terroage Akiu)です。
「テロワージュ秋保」のポイントを下記にまとめました。
- キッチンカーでは難しかった生魚など、幅広い地元の新鮮な食材を味わってもらえる
- 秋保の農家が育てた野菜や、宮城・東北の食材を活かしたイタリアンを提供
- ランチはテイクアウト用のピクニックランチボックスで隣接の庭園も飲食可能
- ディナーはコース料理、オードブルも販売
秋保にはオーガニック野菜を栽培している農家も多く、朝採れ野菜を使用できるほか、レストランではワイナリーならではの料理としてブドウの剪定枝を活用した燻製料理、ブドウの搾りかすに漬け込む肉料理なども提供する予定とのこと。
また、ピクニック気分がより味わえる「バスケット」の有料貸出も行う予定だそうです。
さらに参画するシェフは、宮城県角田市出身の吉田克則シェフ。
吉田シェフはイタリアンのシェフとしての実績はもちろん、ワインの知識も豊富で、食とのマリアージュを追求した料理に定評がある多くのファンがいるスーパーシェフです。
「テロワージュ秋保」のコンセプトは、「東北の食の魅力の発信基地」。
東北の美味しい食材を味わえるだけではなく、生産者が実際に来店してその魅力を語るなど、普通のレストランではできない食体験を提供していくとのこと。
オープン後は、生産者を招いた勉強会や親子を招いた食育のイベント、さらにはワインガーデン(ビアガーデン)、音楽イベント、メーカーズディナーなどさまざまなイベントを開催し、秋保、そして東北の地域交流と経済発展の拠点として活動していきます。
リターンについて
今回のプロジェクトのリターンを下記にまとめました。
詳しくは参考欄をチェックしてみてください。
<御礼・クレジット>
5,000円:お気持ち支援コース ~御礼メール&秋保ワイナリーステッカー~
30,000円:レストラン・クレジット ~コルクに刻印したお名前を掲載~
<ワイン>
10,000円:秋保ワイナリー・おすすめワイン2本セット
20,000円:秋保ワイナリー・限定生産ワイン3本セット
30,000円:秋保ワイナリー・限定生産ワイン4本セット
50,000円:秋保ワイナリー・おすすめワイン12本セット
<ワイン+食べ物>
20,000円:テロワージュ宮城「パスタ」+秋保ワイナリー・限定生産ワイン2本セット
30,000円:テロワージュ宮城「仙台牛」+秋保ワイナリー・限定生産ワイン2本セット
40,000円:テロワージュ東北「東北六県食の詰め合わせ」+秋保ワイナリー・ワイン3本セット
<レストラン>
10,000円:【プレオープン】ピクニックランチボックスご提供(1名様)
50,000円:【プレオープン】ディナーコースご招待(2名様)
※+25,000円:1名人数追加_【プレオープン】ディナーコースご招待
<宿泊>
50,000円:秋保隠れ家ペンション宿泊付きディナーコース(2名様)
<体験>
15,000円:テロワージュBBQ&秋保ワイナリー製造体験
50,000円:【東北の生産者限定】吉田シェフとオリジナルメニュー制作
1,000,000円:あなただけのオリジナルワイン制作(100本)
<テロワージュ秋保カード>
100,000円:シャルドネ
300,000円:ゲヴェルツトラミネール
500,000円:ピノノワール
また、資金の使い道などもクラウドファンディングページでご確認ください。
https://camp-fire.jp/projects/view/726035
テロワージュで東北を一つに!
コロナの影響もあり、東北の経済はさらに厳しいくなっているのが実情です。
秋保ワイナリーも数々の困難に見舞われたものの、それを乗り越えられたのはまさにテロワージュが繋いでくれた多くの仲間の存在だったと言います。
毛利氏はこのテロワージュの輪をさらに広げ、食に関わる方たちにもっと仲間を作ってもらい、困難な状況を仲間と共に乗り越えていってもらいたいと考えているとのことです。
日本が誇る素晴らしい食材、酒、そして人が集う東北を一つに。
日本ワインを愛する私たちだからこそ、秋保ワイナリーの夢を応援してみませんか。
参考
https://camp-fire.jp/projects/view/726035?utm_campaign=cp_po_share_c_msg_mypage_projects_show