みなさま、こんにちは。

ワイン・食・人(わいんしょくにん)】磯部 美由紀(いそべみゆき)です。

日に日に寒くなってきましたね。
それに連れ、ワインもボルドー系や白ワインの際は醸したタイプなど、少し厚みのあるものをチョイスするようになってきました。

合わせるお食事といえば、最近は秋鮭をガシガシ食べています。
鮭ってスーパーの魚売り場のスタメンですから、みなさまも年中食べるお馴染みのお魚かもしれませんね。
とくにこの時期の秋鮭は、メスは筋子を、オスは白子を取り出せる楽しみもあるし、身は脂が控えめでふっくらとして美味しいので、私はオスもメスも丸ごと購入して、いろんなお料理とワインとのペアリングを試しています。

さて、この秋鮭ですが合わせるワインはどんなものがよいでしょうか。
よく魚には白ワインとか、食材とワインの色を合わせるとか聞きますが、じゃあ鮭には白ワインやロゼワインを合わせないとナンセンスなのかしら?
もちろん、そういう組み合わせで楽しむのも、間違いなく素敵なことだと思います。
とはいえ、これほど頻繁に食卓に登場する魚であれば、もっと他にもいろんなワインとの組み合わせが欲しいですよね。

そこで今回は、流行りのオレンジワインと美味しく楽しめる秋鮭レシピをご紹介いたします。
ちょっとした工夫で、これだ!って相性に出会えますので、ぜひ試していただきたいです。

オレンジワインと秋鮭の和風ブールブラン

フレンチでのお魚料理の王道、ブールブラン(バターソース)。
見た目もレストランのお料理らしく仕上がるので、ワインのある食卓にはとてもぴったりです。映えます。
とはいえ、本場のブールブランを真面目に作ろうと思うと、半端ないバターの使用量にびびりまくりますし、今回は甲州のオレンジワインに合わせたいから、あまりにこってり重すぎるのもバランスが悪そう。

ということで、オレンジワインに合うように、そして普段のお夕食に簡単に作れるようアレンジしました。

【材料】2人分
秋鮭の切り身 2枚
塩コショウ 適量
小麦粉 適量
有塩バター(無塩の場合はご自身で塩を入れればOK)20g
フュメ・ド・ポワソン(魚の出汁)1/2袋
水 100cc
生クリーム 100ccくらい
西京味噌 小さじ2

【作り方】
①水100ccに、バターとフュメ・ド・ポワソンを入れて火にかける。
②バターが溶けたら生クリームと西京味噌を入れる。
ソースはこれで終わり!なんて簡単!!
あとはお味見しながら塩コショウなどで味を整えてくださいね。

③塩コショウした秋鮭に小麦粉をふるいかけてフライパンで面焼く。
④ソースをお皿に入れ、上からそっと焼いた秋鮭を乗せる。
⑤お好みで、ディルなどのハーブを飾ると一層美味しそうになります。
以上、出来栄えのわりに少ない工程!

ポイントは、バターを控えめにして、その代わりに味噌を使うこと。
これによりソースが重すぎない仕上がりになり、甲州などの爽やかなオレンジワインとのバランスが良くなります。
また、和柑橘の香りや山椒などのニュアンスを感じるオレンジワインと和風の味噌の風味が繋がり、とても伸びかな印象が生まれるペアリングとなりました。

簡単で美味しいので、ちょっとしたおもてなし料理としてもオススメです。
材料も、そう珍しいものを揃える必要もないので、お手軽ですね!
気軽に、「オレンジワイン×秋鮭のブールブラン風」のペアリング、トライしてみてください。

今回合わせたワインはこちら🍷

岩崎醸造(山梨)/シャトー・ホンジョー 甲州かもし アンティーク (オレンジ)

品種:甲州
オレンジワインです。
甲州ブドウの発祥地である岩崎に位置する自社畑にて、晩熟させた甲州ブドウを厳選収穫。
ステンレスタンクで4日間醸し(長時間 果皮や種を果汁に漬け込むことで、果皮由来の成分を抽出する技法。主に赤ワインに用いられる。)を行い、果皮由来の成分を抽出しました。
かりん、和柑橘、丁子、茶葉の香り。
緻密な酸と心地よい渋みが味わいに立体感を与えています。
ジワりと広がる旨味豊かな味わいには幾世代にも渡り親しまれてきた懐かしさがあります。

 

次回「いろんなワインと秋鮭を楽しもう②」にて、重厚感のある赤ワインと合わせる秋鮭レシピをご紹介いたします。