熟成ドメーヌ・ルバイヤートと和牛ステーキ

熟成ドメーヌ・ルバイヤートと和牛ステーキ

松阪牛のステーキと合わせるのは

松阪牛のサーロインが少し安くなっていたので、喜んで買ってきた(自分が食べるだけだと、往々にしてただ肉を焼いただけの映えない皿になる、笑)。

もちろんワインを合わせる一択だが、
普段はしっかり目のブルゴーニュか、カリフォルニアのカベソー主体のどちらかにすることが多い。

特に和牛のサーロインは、脂が多く風味に甘さを感じるが、それに合わせて、ワインも果実と樽由来の上質な甘い風味を感じられるものを選ぶと、サーブされたタイミングから余韻まで、甘美な時間を長く楽しめる。
また、しっかりタンニンはあるが柔らかくこなれているワインだと、そのテクスチャーがステーキの柔らかい食感とマッチして、さらに満足感が上がる。

さすがは、ドメーヌ・ルバイヤート

さて、今回合わせたのは、17年前、2004ヴィンテージのドメーヌ・ルバイヤート。

色調は暗いルビー色、エッジに年数を感じさせるオレンジ系の熟成色が出ている。
カシス、熟した杏、バニラ香が柔らかく香り、こなれた果実の甘みを柔らかな酸とタンニンが包み込む、旨みのあるワイン。

ブラインドで出されたら、メドック格付クラスの熟成ものと間違えるかもしれない。
この年数を経てもなお、果実が十分残っており旨味もたっぷりなのは、本当に質の高いワインである。

和牛と日本ワインの相性は

ドメーヌ・ルバイヤートは、ボルドーブレンド(プティヴェルド主体、カベルネ・ソーヴィニヨン等)の日本ワイン。

むしろジャミーで果実味が強いものが多いのはニューワールドの特徴だが、日本ワインはニューワールドに属するにもかかわらず、果実味やタンニンは抑えめでとてもエレガント、一方、旨味は強い。

脂身の強い和牛ステーキとのペアリングでは、味は喧嘩せず和牛を引き立たせるが、あと口では強い旨味が一体化する。

"柔よく剛を制す"という感じの、良いペアリングを堪能できた。

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