山梨県の勝沼といえば、多くの方が知る有数のワイン産地です。
また、明治時代に土屋龍憲と高野正誠がワイン醸造技術を学ぶため渡仏し、帰国後初の甲州による本格的なワインが造られた歴史についても有名です。

その青年たちの志を受け継ぎ、良質な甲州ワインを世に広げるための取り組みがあります。
現在7つのワイナリーで構成されている勝沼ワイナリーズクラブ。
そこで勝沼ボトルワインの甲州を販売するにあたり、厳しい審査がおこなれていることはご存知でしょうか。

勝沼ワイナリーズクラブ品質審査委員会とは

フランスのA.O.C.を倣って始めた日本で初めての原産地保証、品質保証をするという自主的な取り組みのひとつです。
3月と8月の年に2回、クラブ発足の35年前から行われています。
すでに70回程度開催されていうということですね。
審査するのは生産者自身。といっても、自分のワインに自分で点数を付ける、褒め合う、なんていうものではなく、全てのワインがブラインドになっており、生産者自身も自分のワインの番号はわかりません。(飲んだらなんとなくわかるのかな?)
審査委員長は、持ち回りで一年間務めることとなっており、今年はシャトー・メルシャン勝沼ワイナリーの田村醸造長です。

審査はどのように行われる?

【1.書類審査】

前提として、
①勝沼産の甲州種100%であること
②勝沼で醸造したワインであること
が出品の条件となりますので、それらを確認できる書類が審査委員長に事前に提出され、審査をします。

【2.官能評価】

書類審査をパスしたワインをブラインドで並べ、全てのワインを全員が試飲し20点方式で点数をつけ評価します。
評価するのは、生産者自身と外部から招いた専門家たちです。

 

審査結果と厳しい販売条件

これらの審査を経て、15点以上の得点があったワインのみが、勝沼ボトルの勝沼ワインとして無期限で販売が許可されます。
12点以上は、一定の点数範囲で販売可能な期間が定められ、その期間の満了以降も販売を希望する場合は、再度出品して審査を受ける必要があります。(当然その際の得点数によって販売可否や期間が新たに設定されます)

大変厳しい審査ということがわかります。
自身が造ったワインを、自主的にこれだけ厳しい審査を通して世に送り出すということは、それだけ彼ら自身で勝沼ボトルワインの品質を守っていこう、さらには高めていこうという強い想いの表れにも思えます。
そして中には、品質保証や技術向上を目的としているが、同時に自分のワインを評価するスキルの向上にも繋がっていると語る審査員もいます。

また、消費者としても、勝沼ボトルワインがこのような厳しい過程を経た上で、晴れて店頭に並んでいるワインだと知っていれば、そのクオリティに信頼感を持って安心して購入することができますね。

勝沼ワイナリーズクラブメンバーのワイナリー

 

錦城葡萄酒
くらむぼんワイン
白百合醸造
シャトー・メルシャン勝沼ワイナリー
蒼龍葡萄酒
原茂ワイン
丸藤葡萄酒工業

現在はこちらの7つのワイナリーで構成されています。

勝沼ボトルのワインたち

土屋龍憲と高野正誠がエンボスされたグリーンの720mlボトルが目印です。
この勝沼ボトルを見かけたら、このような厳しい審査会で合格点を取得した、とても美味しい甲州である!と思って間違いないでしょう。

 

【勝沼ボトルワインにはこのような商品があります(それぞれのページに飛びます)】

白百合醸造/勝沼甲州2021

丸藤葡萄酒工業/ルバイヤート甲州シュールリー2020

丸藤葡萄酒工業/ルバイヤート甲州樽貯蔵2020

丸藤葡萄酒工業/ルバイヤート甲州シュールリー5年熟成2015

蒼龍葡萄酒/勝沼の甲州樽熟成

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美味しい甲州が飲みたい!!とお探しの方、ぜひ参考にしてみてください。